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■柔道整復師、食い違う請求

2010年10月27日 提供:読売新聞

 

肩こりで施術…保険適用の「打撲」に

 

 接骨院や整骨院でマッサージなどを行う柔道整復師の施術について、会計検査院が約900人の患者を抽出調査したところ、6割以上で患者が申告した症状と、整復師側が医療保険で請求した内容が食い違っていたことが分かった。

 

 患者は、保険適用外の肩こりなどを訴えていたのに、請求では適用対象の打撲やねん挫となっていたケースが多数確認されたという。検査院は厚生労働省に対し、審査の厳格化や、請求基準を明確にするよう求める方針だ。

 

 整復師の施術は骨折、脱臼、ねん挫、打撲、肉離れが保険の適用対象となり、病院と同様、患者に代わって保険請求することが認められている。厚労省によると、2007年度の国民医療費は前年度比3・0%増の34兆1360億円だが、うち整復師の療養費(保険請求した施術費用)は、同5・1%増の3377億円と高い伸び率だった。整復師の養成所が近年増え、05年には約5万人だった整復師の資格保持者が、09年末には約6万7000人に増加しているのも一因とみられる。

 

 検査院が市町村などを通じて整復師の施術を受けた904人を対象に聞き取り調査を行ったところ、うち597人が、整復師の保険請求の内容と、自分の訴えた症状が違うと回答。保険適用外の肩こりなどを訴えて通院していたのに、整復師の保険請求では打撲やねん挫などと記載されていたケースが多数を占めたという。

 

 また、検査院が保険請求の多い16道府県で、約2万8000人の患者の保険請求記録を点検したところ、施術の部位は1-2か所が一般的なのに、同じ患者への施術が3か所以上とされていたのが約1万8000人もいたほか、負傷の部位が月によって変わっていた患者が約9000人いた。

 

 日本柔道整復師会の萩原正和保険部長は「患者の訴えと、施術時の患部の判断の仕方が異なることや、患者の記憶が違っていることもある。不正請求などが起こらないように、会員には厳しく指導している」と話している。

 

 整復師の療養費を巡っては、昨年11月に政府が行った「事業仕分け」でも、同じ患者への多部位の施術に対する保険請求などについて、仕分け人から「不正請求の疑念はぬぐえない」との意見が出ていた。

 

 厚労省は、今年6月から、3か所以上の施術では給付率を下げるなど、算定基準を見直すと共に、9月から患者に対する領収書の発行を義務づけるなどの改善策をとっている。

 

 柔道整復師 ほねつぎ、接骨師、整骨師などとも呼ばれる。柔道整復師法に基づく国家資格で、東洋医学に基づくマッサージなどで、ねん挫や骨折、脱臼などの回復を促す。

こういう問題って出て来るだろうな思ったのですが、その通りになりました。肩こりなども治療したいなら普通に自費治療へと切り換えていくべきでしょうね。

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