■坐骨神経痛を訴える椎間板ヘルニア患者126名を対象に、保存療法群とラブ法群の治療成績を10年間追跡したRCTによると、1年目まではラブ法群が優れていたが4年目以降は両群間に差はなくなっていた。長期成績は両群とも同じ。http://1.usa.gov/pbjVPJ
■椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を分析した結果次の6点が判明した。(1)椎間板ヘルニアが確認された2ヶ月間の保存療法に反応しない坐骨神経痛患者はそのまま保存療法を続けるよりラブ法を実施した方が早く改善する。http://1.usa.gov/q1HPOA
■(2)4年~10年の長期成績という観点から見るとラブ法と保存療法の効果に差は認められない。(3)顕微鏡下髄核摘出術と経皮的髄核摘出術が腰痛に効果があるという証拠はない。(4)経皮的髄核摘出術はラブ法より再手術率が高い。http://1.usa.gov/q1HPOA
■(5)椎間板摘出術は比較的安全な治療法とされているが、これまで考えられていた以上に再手術を必要とする例が多い。(6)椎間板ヘルニアに対する手術成績は、心理社会的因子の影響を強く受けている。http://1.usa.gov/q1HPOA
■椎間板摘出術が予定されていた腰下肢痛患者84名の治療成績を、神経学的所見、SLR、画像所見、心理テストの4項目で比較した結果、治療成績と最も関係が深かったのは、理学所見や画像所見ではなく心理テストだったことが判明。http://1.usa.gov/qMXXcm
■椎間板摘出術を受けた患者46名を2年間にわたって追跡調査した結果、職場復帰には心理的因子(抑うつ状態)と職業上の心理社会的因子(職場での精神的ストレス)が深く関与していて、画像所見や臨床症状は無関係であることが判明。http://1.usa.gov/osP4XY
■腰下肢痛を訴える椎間板ヘルニア患者69名を対象に、椎弓切除術群と椎弓切除術+固定術群の術後成績を3年間追跡したRCTによると、優または良と評価できた割合は椎弓切除術群が71%で椎弓切除術+固定術群が53%だった。http://1.usa.gov/pNHEa3
■脊柱管狭窄を伴う変性辷り症患者76名を対象に、器具固定群と骨移植固定群の術後成績を2年間追跡したRCTによると、器具固定によって骨癒合率の向上は認められるものの、それが必ずしも臨床症状の改善に結びつかないことが判明。http://1.usa.gov/nfQM86
■慢性腰痛を訴える変性辷り症患者130名を対象に、器具固定群と骨移植固定群の術後成績を2年間追跡したRCTによると、骨癒合率と満足度に差はないが器具固定群は手術時間、出血量、再手術率を増大させ、深刻な神経損傷を招く危険性大。http://1.usa.gov/rd6vMx
■分離辷り症患者44名を対象に、PLF(腰椎後側方固定術)群とPLIF(後方侵入腰椎椎体間固定術)群の術後成績を2年間追跡したRCTによると、複雑で大がかりなPLIFよりも比較的単純なPLFの方が成績は良いことが判明。http://1.usa.gov/oW84Rp