先日、mixiのボイスの絡みでオスグット症に関して出てきたので改めて復習することにした。
Osgood-Schlatter病
1903年OsgoodとSchlatterにより脛骨結節の膨隆と疼痛を訴える思春期の男女の例が報告されて以来この呼称が一般化した。
発症年齢は10~15歳であり、男子に多く、片側罹患、両側罹患があり、前者がやや多い
原因は膝蓋靱帯の脛骨付着部である脛骨結節に過度の機械的牽引力が加わった結果、脛骨結節の骨化異常が起こったものと考えられている。脛骨結節は骨端から前下方へ伸びる骨端核と、脛骨結節に発生する骨化核が癒合して完成する。時期は10~16歳である。この過程で、この部分に過度な慢性の機械的刺激が加わると、骨化部の異常増殖、骨片、微妙な慢性炎症などが起こり、変形や疼痛を惹起する。
引用:新版整形外科学・外傷学
膝関節の側面像(F、大腿骨;T、脛骨;P;膝蓋骨)が膝蓋下腱(IPT)の脛骨結節への付着を示している。成人前、結節の成長センターが閉じる時に牽引損傷が加わると、2つの隣接した骨(結節と脛骨)を引き離す。この解離がOsgood-Schlatter病とよばれてきている。
脛骨結節の剥離骨折の大部分は、まだ骨端が完全に閉じていない思春期の年代でスポーツ損傷の結果おこるものである。結節は前方に剥離したり(1)、矢状面で上昇することもありうる(2)。後者は脛骨平面部の変形を起こす。
骨端線での膝蓋骨結節の抉出の後、線維性の治療をたどり最終的には骨化をする(骨として右のイラストに示されている)。骨性の変形結節はしっかりと膝蓋下腱に付着しているが、膝蓋骨の牽引方向に変化はほとんどない。またひざまずく際に障害となる。
引用:膝の痛みと機能障害
教科書から引用するとわかりにくいのでできるだけかみ砕いて説明すると
臑よりやや上側にある骨(脛骨結節)に太ももから来ている筋肉(大腿四頭筋)に関連する靱帯(膝蓋靱帯)がくっついているのですが10~15歳ぐらいの成
長期の子供だとまだまだ骨が発達中で大人と比べると骨は柔らかい状態です。この時期はスポーツ活動などが盛んであるため、スポーツによる機械的な牽引が靱帯の付着部にかかってしまい骨が発達中のため機械的な牽引に負けてしまい、炎症が起きたり一部が剥離してしまい疼痛や変形をおこします。成長痛と一括りで言われる傾向がありますが、スポーツ障害と言ってもいいでしょう。基本的に予後は良好ですが脛骨結節の膨隆がおきた場合、成人しても正座などの動作に影響がでる傾向があります。
最後にちょこっとカイロプラクティックによるアプローチを記載しておきます。
基本的に膨隆した脛骨結節などの変形に対しては何もしません(できません)。
では何をするか
機能的な面からアプローチしていきます、全身のバランスの悪い部分を改善してあげることにより、オスグットに関連する筋肉の過剰な緊張を解消してあげることが施術の目的になります。