2012腰痛診療ガイドライン3 – 「カイロでおもしろきこともなき世をおもしろく」ブログ – 【滋賀甲賀のカイロ整体】カイロプラクティック甲南

第2章疫学

 第2章疫学

疫学の章では、腰痛の発症に関する統計的なものになります。
章内では、以下の項目に関して記載されています

・腰痛と職業との間に関係はあるか
・腰痛は生活習慣と関係があるか
・腰痛は心理社会的因子と関係があるか
・腰痛の自然経過はどのようであるか

このような感じになります。

この章から心理社会的因子が結構出てきます。定義付けされていないので唐突感は否めませんが
グレードAで「腰痛の発症と遷延に心理社会的因子が関与している」と推奨されています。

心理社会的因子と腰痛の関係性は前々から指摘されていることなので一歩前進している印象です。

心理社会的因子を重要視はしているのですが、腰痛と職業の関係性で失業者に対する調査が見あたらなかったのが残念ではあります。
間違いなくリストラなどの失業は心理社会的因子に入る事柄なのですが、意図的なのか抜けていただけなのか文献が無かったのか
わかりませんが、記載されていませんでした。

ちなみにTMSジャパン腰痛治療セミナーでは
■リストラされた地方公務員を3年間追跡した結果、腰痛を含む筋骨格系疾患の増加と早期死亡リスクの上昇が認められた
 (Kivimaki M et at Am J Community Psychol 2003)
と取り上げており、失業と腰痛との関係性も指摘されております。

全般的に急性腰痛は、ある程度期間が経過すれば治る予後良好な症状ですが、心理社会的因子によって慢性化する可能性があるため、
医療従事者としては急性期にしっかりと処置をおこない慢性化させないことが重要であることが読み取れます。

自助努力としては、運動不足の解消、禁煙ですかね。

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