第3章診断
診断とはなっていますが、大半は診断に至る検査に関する有効性が取り上げられております。
腰痛の検査というと真っ先に浮かぶのがレントゲン・CT・MRIによる画像診断ではないでしょうか
しかし、まずは注意深い問診と身体検査によって、レッドフラッグ(危険信号)の徴候を見逃さないことが重要であることが指摘されています。
腰痛に関するレッドフラッグとは
●発症年齢が20歳未満、55歳以上
●時間や活動性に関係のない腰痛
●胸部痛
●癌、ステロイド治療、HIV感染の既往
●栄養不良
●体重減少
●広範囲に及ぶ神経症状
●構築性脊柱変形
●発熱
が取り上げられています。
画像診断に関しては
ほとんどの系統的レビューでは、プライマリケアの腰痛診断において、腰痛患者に対して全例に画像検査を行うことは推奨されていないと述べられています。
他の文章としては、
2008年までに発行された13カ国とヨーロッパの2つの腰痛ガイドラインをレビューした論文によると、いずれのガイドラインにおいても初診時のルーチンの
画像診断は推奨されておらず、重篤な脊椎疾患が疑われる場合や治療が遷延している場合に推奨されるいると、結論づけられています。
腰痛セミナーでも画像診断に関する問題は重点的に取り上げられています。ベネフィットより被曝のリスクの方が大きくルーチンで画像検査する事への警鐘はならされておりました。
私的にはもし画像診断が必要な場合は、せめて被曝のないMRIによる画像診断を選択したほうがベターですね。