第5章 予防
腰痛を予防は可能なのか?可能なら有効な方法はどんな方法かを記載されたページとなります
6つの項目として1.運動療法、2.コルセット、3.認知行動療法、4.活動性維持、5.腰痛の遷延予防、6.姿勢やボディメカニクスの指導
が取り上げられており、系統的レビューにて吟味されております
要約のグレードとしては
グレードB 運動療法は腰痛の発症予防に有効である
グレードI コルセットの腰痛予防効果に関しては、一致した見解がない。
グレードB 認知行動療法は、腰痛が慢性化し身体障害の発生や病欠が長期間に及ぶのを予防するために有効である。
グレードA 職業性腰痛では、腰痛発症後も活動性の維持や仕事内容の変更などでなるべく早く復職することにより、腰痛の遷延や身体障害の発生が予防され、病休の長期化を防ぐ
グレードB 職業性腰痛では、心的要因が大きいハイリスク群に対する腰痛発症後、早期の対処が、腰痛の慢性化や身体障害の発生を防ぐ
となっております。
ここでは、否定的な部分に注目したいと思います。
コルセットに関しては証拠不十分であるということですが、痛みが軽減されて日常生活の維持ができれば使用は差し支えないとは思いますが。
注目する点は
姿勢やボディメカニクスの指導に関して有効なエビデンスが存在しない点には着目する必要があると思います
以下のような文章が記載されています
職場では、腰痛予防のために姿勢指導や正しい動作の教育などが一般的にに行われている。しかし、この効果に関するエビデンスは少ない。
重量物挙上に従事する労働者に対して、如何にして腰に負担のかからないように持ち上げるかを指導したり(ボディメカニクスの指導)、持ち上げ機械の適切な使用法を指導することは、腰痛発症の予防に有効であると明らかにした論文はない
また、同様の指導が腰痛後の身体障害予防に有効であると明らかにした報告もない。
正しい動作や姿勢というものが、腰痛予防に関してはまったくエビデンスが無いとの報告です。
期間が大きくあいてしまいましたが、
腰痛という症状に関して如何に今まで間違った事をしていた可能性があるということが理解できたかと思います。
自らのヘルスリテラシーはどうなのかと問われれば未だにまだまだな部分がありますが、日々の勉強を通じて高めていきたいと思います。